学校美術ってこんなに楽しかったんやな、と大人になってから思いを馳せる。

工場の地元、愛荘町にある町立愛知中学校(「えち」と読みます)の中学3年生の卒業美術展に行ってきました。中学3年生を中心とした、美術の授業で作成された全クラスの作品展示です。ReEDENを何かと応援して下さる美術教諭の林栄次先生からご案内をいただいていたのですが、やっとこ行けたのが会期残り2日の時点でした。もっと早くに行けたらば・・・

会場:愛荘町立愛知川図書館・びんてまりの館

テーマ:「伝統と愛を紡いで〜まるく なかよく しあわせに」

会期:2022年2月9日〜3月6日(展覧会は終了してます)

会場の愛知川図書館・びんてまりの館には、ここ愛荘町の伝承工芸の「びん細工てまり」のギャラリーもあり、過去にLibrary of the Year2007 大賞を受賞されています。その「びんてまりの館」では心踊る展覧会や講演会などが開催されていて、(会社から)近くで、しかも刺激的でおもしろいものが見れるなんてとてもありがたいと感謝しています。きっと、学芸員さんの企画センスが素敵すぎるんだわ。

会場に展示されていた「みなしごハッチ」がテーマのオリジナルのびん細工てまりです。黒地にハッチと金糸の音符で、めちゃめちゃかわいい〜!ステキすぎるーーーー!

さて、この中学校の卒展ですが、毎年開催されていて、毎回楽しませてくれるのですが、見れば見るほど作品一点一点がとても愛くるしいのです、ほんとに。そして、今回の目玉作品はななななんんと弊社オリジナルブランドドロッパ!の「まるいかみ」からヒントを得て企画された、3年生による「オリジナルびんてまり」の平面作品です。

実は「まるいかみ」を企画開発中の際に、愛知中学校の生徒さんとお話する機会があって、その時に「こんな製品(まるいかみ)を企画しています」と話したことをヒントに、愛荘町の「びん細工てまり」にオマージュを重ね、制作されました。

作品のweb公開をOKをしていただいたので(ありがとうございます!)一部作品を作者コメント(原文のまま)とともにご紹介いたします。

『(無題)』何度もぬりかさねておくゆきをつくりました。花言葉にも意味合を合わせ私の誕生日とも関係があります。

>お花の描き込みが層になっている力作ですね。ほわ〜っとやさしい感じが素敵で、さらに蓋もカワイイ。

この卒展に使用されている紙はドロッパ!の「まるいかみ」ではありません(あぁ、残念)。しかし、それには理由があって、コンパス型のカッターで丸く切り抜く、それも一人じゃできない作業・・・それを友だちと協力し合って四角の画用紙からまるをつくり出す・・・

そうなんです、この展覧会のテーマ「伝統と愛を紡いで〜まるく なかよく しあわせに」は、ここからすでに始まっているのです。さすが!このテーマも生徒さんが考えられたのですが、愛知中学校のテーマは「愛」だと、会場に偶然来館していた実行委員さんもそう話してくれました。中学生が、自然に「愛」と口にできるなんて、この素直さ、まっすぐさ、大事にしたいですね。

『花柄天国」びんてまりは、昔からの伝統的工芸品なので、和風の美しい柄にしました。銀色のペンでデザインしたところを工夫しました。

>オシャレ〜花が見切れているところや、黒い木にセンスを感じますね。蓋も黒でカッコイイ。

『孔雀』孔雀が好きなので孔雀を描きました。光って見えるようにラメペンを使いました。

>この余白の美しさよ。この孔雀デザインでびんてまりになったところを見てみたいな。

『三原色瓶手毬』毬の部分を主に赤青黄で塗っています。遠近両方で見て下さい。

>3つの色に絞って表現するなんてスゴイのに、モチーフが「こたつとみかん」で、このギャップがいいよね。

クラスを表すサイン

>すご腕の中学生がいるぞ、オイ。

『クリームソーダ』推しをモチーフにしてつくりました。

>推し!?気になる〜笑。あ〜〜〜〜ちょっと飲みに行ってきます。

『My favorite things』好きな色、果物、音楽 好きなものたちをつめこみました。吹部のみなさん、この譜面は何の曲でしょう?

>くすみブルーにレモンのイエローに音符の黒、ナイスです。吹部の方はこの曲を口ずさんでいたみたいですよ。

『真夜中のクリスマス』このボートにのっている子は「夢に向かってどこまでも走りつづける」という気持ちを込めてつくりました
>夜なのに、雪なのに、でも全く寂しく感じないのは、お月さまが大きくて水面に写っているからでしょうか。

『けんどー』高校でも続ける剣道を頑張りたいという願いで描きました。

>もはや“びんてまり”にあらず、潔い。剣道頑張れ!という気持ちになったよ。

私が勝手に集めた「おもしろアニマル」シリーズ

[左]『牛乳瓶のびんてまり』私がこの柄にした理由は牛柄が好きで、牛のように誰からにでも愛される人間になりたいから、この作品を作りました。

>ぎゅうにゅうびんてまり・・・おもろいやん!

[上]『かわいいゴリラ』現実のゴリラは怖いのですがこのゴリラは子供も喜ぶようなゴリラです。

>ここにこのゴリラで喜んでいる大人もいます。

[下]『ぼうけん』冒険をしている犬を書きました。びんてまりの形のように丸い顔で上はヘルメットで表現し、色づかいに気をつけました。

>ヘルメットからチラ見えの眉毛がちょうどいい塩梅です。

『ぽかぽか66うどん』地元で有名なものを書こうと思い、66うどんを書きました。66うどんのおいしさとあたたかさが伝わるように書きました。

>ご覧ください、すごい吸引力です。お隣のねずみも頑張っています。ものすごく幸せになります。ほわ〜

 

会場には、愛荘町の名物「愛荘66うどん」が粘土作品としてもたくさん登場していました。地元愛を感じますね。

では、最後に林英次先生の作品です。

『朋(鳳)友交わる愛知中生』“円満・仲良し”を象徴する「びんてまり」に『朋(鳳)友交わる愛知中生』という【半じもん】を入れました。

>このゴージャスな額装よ。力作なのに「あい」「らぶ」でちょっとはずすところ(ご本人はいたって真面目なお考えです)が、なんだか安心する。

いかがでしたでしょうか。ここに紹介したのはほんの一部で、もっともっとたくさんの作品が展示されていてここでは紹介仕切れないですが、作品もさることながらコメントもおもしろいときた。参った。林先生の楽しい美術の授業、私も受けてみたいです。

「まるいかみ」に「びん細工てまり」とかけまして、「愛」ととく。

その心は、「まるくなかよくしあわせに」がいっぱいの会場でした!

みなさんステキな作品を見せてくれてありがとうございました。(来年も楽しみです)

「まるいかみ」はなんだか幸せにする力があるんじゃないかな!きっとそうよ!